嫌い奇麗。
父さんの知る6月。私はあの時17歳で、道化た瞳は今と変わらず。嗚呼、情緒。
離散
毒を潜ませた柘榴の実よ。
サムデイ
何度か終わりに見入ります。それは夢の中で、社会の中で、いつぞやかの記憶の中で。私は私として、昨日の記憶を手探りながら、始まる終わりや終わりによっての始まりを眼の端に焼き付けて参ります。
殺さないで、
わたしは、貴方の始まりも終わりも見る事が出来ないまま、このまま、熱病のような暗鬱に押し殺されて、意識を失い、うなだれた手足や唾液によって汚れた口元を感じながら思うんだろう。本当の温もりなんて、多くの人は持ってない。鼓動なんて聞いても安心なんて一向に訪れない。もう、何もかもがあの時仕舞いになって、人生は雨垂れのように静寂と私を追い詰める。一体どれだけの人間を犠牲にすれば死ぬ事を芯から望まれるのか、判らない。(誰でも良い、たった一人でも。)
雨が私の陰湿さと同調する。今頃になって訪れた眠気に苛まれて、指先の感覚だけで生きている。
ああ、この部屋は水槽みたいだ、なあ。エラ呼吸しか出来ないよ。
7日
この場所に在ることさえ許されなくなった気がして、だから、私は、あの人と同じように逃避したのだろう。
灰隅
私はきっと、早死にするだろう、と最近よく思う。心臓なのか肺なのか解らないけれど、痛くて、乳癌なのかもしれない可能性を高く感じつつある。
それでも自分を大切に出来ないで、病院に行くことを面倒にしか想えない私は、吐き出し続けて身体に負担ばかりを掛ける私は、短命なる魂なのかもしれない、と想う。
ただ書くことだけに執着して、それ以外には何にもなくて、日々が、怖い。