2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

涙の価値

そんなにも簡単に揺らぎをはたらかす想いなら、僕はわたしに持つ必要なんて始めからなかった。たとえそれが始まりでなくても、わたしは僕を裏切る必要なんて始めから何処にもなかった。わたしは何処までも不埒な小娘であった。僕はそう感じ、抜け落つる豊か…

共生

卒業までの登校日があと四十幾日か、らしい。制服とももうおさらばね。ブレザーのあの肩に圧し掛かる感覚には三年、いや、六年経った今でも決して慣れやしなかったけれど、なんだかんだで制服着るのは嫌いじゃあなかった気がする。紺色のブレザー、そして紺…

悦びに咲く花

うつくしいひと ここに来て貴方の寝顔に手を伸ばす。わたしの白く綻びた腕が、貴方のやわらかな頬を撫でる。*ああ、すき、と。 言いそうになった、から、これから貴方を起こす時が心配になるかもしれない。まるで永遠のひとときのようであったよ、今日の朝…

夢惑

本日は東海大学の文化祭に行ってきました。きゃほー、林檎飴!わたあめ!クレープ!じゃがバター! 帽子の被り方がいまいちよく判らないままとりあえず電車に乗ってがたんごとん。帰りは新幹線とか少し調子乗ってみた。今年度初なトレンチコートの暖かさに感…

悪徳の栄え

そうね、サン・フォン。わたしのあいしているものというのは、決してこの悪徳の歪みだけではないのだわ。それは愛に劣らず、されど逆らわずして一定の趣きを保って。ええ、そうこれからも。